記事監修・作成:小さいわが家のお葬式(株式会社SEC)
香典とは故人に対するお悔やみの気持ちを表すため、霊前に供える金銭のことを指します。香典として金銭を贈る代わりに、果物やお菓子、線香、ろうそくなどの物品を贈る場合もあります。遺族の状況や宗教、宗派によって贈るのにふさわしい品物は異なるため、事前にマナーを確認しておくとよいでしょう。
本記事では家族葬で香典の代わりに贈る品物や相場、マナーなどについて解説します。ぜひ参考にしてください。
「小さいわが家のお葬式」では、すべてのプランで安置日数無制限で、安置料・ドライアイス料が無料。日延べの追加料金が発生しません。比較検討時の基準とすることをおすすめしています。 近年のドライアイスの原価高騰により葬儀社各社のプランの基本料金が値上げ傾向となっています。
また、プラン内容の見直しも行われいます。追加料金がかかるか否かは、各葬儀社によりことなります。
制限を設けている葬儀プランでは、既定の日数を超えると、1日ごとに5,000円~10,000円の追加料金が加算されてしまいます。
《参考情報》
ドライアイスを20~30%以上値上げ
ドライアイス価格高騰により値上げを致します。
生前相談で
50,000円割引
香典(こうでん)とは葬儀で霊前に供えられる金品のことです。正式な表記は香奠ですが「奠」は常用漢字ではないため、多くの場合では「典」という表記が使われます。香典は香料と呼ばれる場合もあります。
香典を渡す場合は香典袋に入れ、葬儀やお通夜の受付で渡すのが一般的です。葬儀やお通夜に参列できない場合は、香典を後日遺族に手渡しするか現金書留として郵送します。郵送する場合のタイミングは葬儀の2〜3日後から1週間までが目安です。
香典を受け取った場合は香典返しとして、忌明けに半分から3分の1程度の返礼を贈ることが慣わしとなっています。当日返しといって忌明けを待たず、葬儀やお通夜の日に、参列者に対して一律の品物を渡す場合もあります。
家族葬とは故人と近しい間柄の人のみが参列するスタイルの葬儀です。家族葬という名称ですが家族だけでなく、生前親しかった友人が参列する葬儀も含まれます。従来どおりの葬儀では香典のやりとりが発生しますが、家族葬では香典が辞退されるケースも珍しくありません。
喪主にとっては葬儀後もさまざまな手続きや法要の準備などが続くため、香典返しに労力を割く必要があると負担が増えてしまいます。香典を贈ると香典返しの手間が発生するため、香典を贈らないことで喪主や遺族の負担を軽減できます。税務処理の労力軽減のため、香典をお断りしているケースもあるでしょう。
喪主や遺族が香典を辞退していても供物(くもつ)を辞退していないなら、香典の代わりになる品物を贈ることも一つの選択肢です。
香典を辞退している家族葬であっても何らかの形で品物を送り、故人への気持ちを表現したいと感じる人もいるでしょう。香典の代わりとして選ばれやすいのは花や供物(くもつ)です。供物とは故人や遺族への弔意を表すためのもので、葬儀中に祭壇に飾られます。
供物としてふさわしいとされる品物は五供(ごく・ごくう)と呼ばれています。
【五供】
香 |
線香・抹香(まっこう) |
花 |
供花(きょうか・くげ) |
灯燭(とうしょく) |
ろうそく |
浄水 |
水・お酒・お茶 |
飲食(おんじき) |
お菓子・果物 |
供物を贈る際は熨斗(のし)を付けましょう。また、香典返しの負担を増やさないよう、高額な品物は避けるのがおすすめです。次項より五供についてそれぞれ詳しく解説します。
線香は香典代わりに贈るものとして定番の品物です。仏教では香食(こうじき)といって、線香の香りが仏の食べものになると考えられています。
線香を贈れば葬儀後も故人の供養に利用できるため遺族にとっても便利でしょう。線香を贈る際は贈答用や進物(しんもつ)用のものを選ぶ必要があります。進物とは献上品や贈り物を意味します。
線香は製品によって煙の量や香りが異なるため、故人や遺族の好みを考えて選択するとよいでしょう。香りの好みが分からない場合は無香料のものや、香りが控えめなものがおすすめです。
供花とは葬儀の式場に飾る花を指します。宗教に応じた供花の色や種類などは以下のとおりです。
【宗教別の供花】
宗教 |
花の色 |
種類 |
タイプ |
仏式 |
白・淡い紫・ピンク・青 |
菊・百合・蘭・トルコキキョウ・カーネーション |
|
神式 |
白 |
菊・百合・カーネーション・かすみ草 |
|
キリスト教式 |
白・淡いピンク |
蘭・百合・カーネーション |
|
献花では基本的に故人が生前好きだった色や、派手すぎない色を選んでおくとよいでしょう。また、強い香りや棘、つるなどがある花は避ける必要があります。宗派や地域によっても葬儀にふさわしいとされる花の種類や色が異なるため、疑問がある場合は遺族や葬儀社に確認してもよいでしょう。
キリスト教式の葬儀の場合、花は故人に向けたものではなく、遺族を慰めるものとして位置付けられています。そのためフラワースタンドは贈られず、籠花やフラワーアレンジメントが基本となります。
ろうそくを贈る場合は通常のものではなく、蜜蝋といった素材のものを選べばより故人への気持ちを表せるでしょう。また、花の絵が描かれたものなら、ろうそくに供花の意味合いも持たせられます。ろうそくも線香と同様、葬儀が終わった後でも利用する場面が多いため、遺族にとっても便利に使えます。
ただし、宗教によっては贈り物としてろうそくがふさわしくない場合もあるため注意が必要です。故人の宗教が神道やキリスト教の場合はろうそくを贈るのは避けましょう。
香典代わりとして水やお酒、お茶などを贈る場合もあります。常温保存できるものを選べば遺族の手間を軽減できます。ただし、宗教によっては贈るのを避けた方がよい品物もあるため注意が必要です。
例えば、仏式の葬儀ではお酒は避けるべきだとされています。また、仏教の中でも浄土真宗系では、八功徳水(はっくどくすい)の考え方があるため、水は供物としてふさわしくないとされます。八功徳水とは極楽浄土にあり八つの功徳を備えた水のことです。
神道では仏教と異なり葬儀でお酒を贈ることができます。ただし、供物は葬儀で供えられた後で遺族が分け合うことになるため、お酒を飲む人がいないなら別のものを選ぶべきでしょう。贈り物を選ぶ際は保管場所に限りがあることを考え、スペースを取りすぎないものがおすすめです。
お菓子や果物なども香典の代わりに贈ることができます。水やお酒、お茶と同様、常温で保管できるものを選ぶとよいでしょう。果物なら故人が好きだったものを贈ることで、お悔やみの気持ちを伝えられます。
丸い果物には故人と縁が切れないといった意味合いが込められており、供物として適しています。お供えのための果物セットを取り扱う百貨店やスーパーもあるため、供物で悩んだ際は活用するのも選択肢の一つでしょう。
またお菓子を贈る際は複数人で分けやすいよう、個包装されたものを選びましょう。ただし、生菓子は賞味期限が短いため葬儀で贈るのには適していません。お菓子選びでは故人の好みに合い、かつ日持ちがするものがおすすめです。
仏教では肉や海産物が「四つ足生臭もの」と呼ばれ、葬儀の場では避けるべきものと考えられています。一方、神道なら肉や海産物でも供物として認められています。
家族葬で香典の代わりに贈る品物は、前述したようにあまり高額でないものが適しています。例えば、供花を贈る場合はスタンドフラワーなら2万~3万円、フラワーアレンジメントや花束なら5,000〜2万円程度が相場です。線香や果物、お菓子などなら5,000〜1万5,000円程度がふさわしいでしょう。
品物の相場は故人や遺族との関係性によっても異なります。あまり高額な品物だと遺族にとって負担となるため、相場を踏まえた上で品物を検討してみてください。
家族葬で香典の代わりの品物を贈る際はいくつか注意点があります。
それぞれ詳しく解説します。
遺族が香典を辞退している場合は、代わりの品物を送ってよいかあらかじめ確認する必要があります。香典を辞退しているなら品物も辞退する意向の可能性があるためです。事前の連絡なしに品物を贈ってしまうと、遺族にとっては受け取りの手間が発生します。品物を祭壇に飾るためにレイアウトの変更が必要となる場合もあります。
香典代わりの品物を贈ることで、かえって遺族の負担が生じる可能性があるため注意が必要です。遺族に品物を贈ってもよいか確認し、承諾された場合のみ手配しましょう。
家族葬では香典と代わりの品物の両方を断っている場合が少なくありません。香典代わりの品物も辞退されたなら、葬儀やお通夜にはどちらも持って行かないことが重要です。故人を悼む気持ちを表すため、何かしらを贈りたいと思うかもしれませんが、遺族の気持ちを尊重する必要があります。
香典代わりの品物を贈る場合は熨斗(かけ紙)を付ける必要があります。手渡しではなく郵送で贈る場合は熨斗が破れないよう丁寧に梱包してください。手渡しの場合は誰が贈ったか後からでも分かるよう、外側に熨斗を付けておきます。
仏式葬儀の場合、熨斗の表書きは香典と同様です。多くの宗派では四十九日前なら「御霊前」、四十九日後には「御仏前」と書き入れます。また、「御供」なら宗派やタイミングを選ばずに使えます。
葬儀で使用する水引には黒白の結び切りを選びましょう。黒白の結び切りには行事を繰り返したくないという意味が込められています。水引の中央下部には贈り主の名前を書き入れておきます。
水引に関しては地域や宗教、宗派によっても決まりが異なるため、遺族や葬儀社に相談することも一つの選択肢です。
香典代わりの品物については贈り先やタイミングに配慮することが重要です。葬儀が葬儀場で執り行われる場合は、品物の贈り先を遺族の自宅ではなく式場にしましょう。品物が届くことは事前に葬儀場に伝えておく必要があります。遺族から葬儀社に連絡してもらってもよいでしょう。
訃報を喪中はがきで知らされた場合や、事情があり葬儀に参列できなかった場合などは、香典代わりの品物を後日贈ることも可能です。後日品物を贈るなら初七日の法要が終わるまで待つのがマナーとされています。遺族は葬儀後もさまざまな手続きに追われ、大きな負担がかかっています。初七日の法要が終わったタイミングなら遺族も一息つく余裕があるでしょう。
香典に代わる品物を直接遺族に手渡しする際は、同時にお悔やみの言葉を伝える機会となりますが、会話を手短に済ませる必要があります。遺族にとって葬儀の当日は何かと忙しいため、あまり時間を取らないようにすることが重要です。伝えたいことがたくさんある場合でも、遺族の事情を尊重し簡潔にまとめておきましょう。お悔やみの言葉の例は以下のとおりです。
たとえ簡潔であっても心を込めれば、遺族へ想いを伝えることができるでしょう。
葬儀のマナーは仏教や神道、キリスト教など宗教によって異なります。例えば前述したように仏式の葬儀では、線香は供物としてふさわしい品物といえます。香典の代わりに線香を贈ることで、故人を悼む気持ちが伝えられるでしょう。線香を贈るなら故人が好きだった香りのものか、無香料のものがおすすめです。
一方、神式やキリスト教式の葬儀においては、線香は仏教色が強いため贈り物として適していません。キリスト教式の葬儀では供物の習慣がないため、生花を贈ることが一般的です。仏式の葬儀では海産物といった生物がタブーとされています。
家族葬では香典を辞退している場合も多いため、故人を悼む気持ちを表すために代わりの品物を贈ることも選択肢の一つです。香典ではなく品物を贈るなら線香や供花、ろうそくなどがおすすめです。
また家族の葬儀を執り行う場合は家族葬にし、香典を辞退すれば香典返しの労力を軽減できます。参列者の負担も減らせる他、遺族にとっても故人との最後のお別れの時間をゆっくりと過ごせます。
家族の葬儀を家族葬で執り行いたいと考えているなら「小さいわが家のお葬式(わが家の家族葬)」への相談がおすすめです。「小さいわが家のお葬式」は神奈川・東京にある家族葬の葬儀社です。故人の遺志を尊重した葬儀を提供していて、粉骨や散骨、エンバーミング(遺体の保全)なども請け負っています。
資料請求やお問合せは
メールフォームをご利用下さい。
お急ぎの方はお電話から
記事のカテゴリー
お急ぎの方は今すぐお電話ください。
生前相談で50,000円割引