記事監修・作成:小さいわが家のお葬式(株式会社SEC)
樹木葬は近年注目を集めているお墓の形式の一つです。しかし、インターネット上では「樹木葬を選んで後悔をした」「樹木葬失敗だった」といった声があります。なぜ後悔してしまうことがあるのでしょうか。
本記事では樹木葬で後悔しがちな理由を知るために、樹木葬の定義や確認すべきポイント、墓地タイプや埋葬方法を解説します。樹木葬で後悔する主な理由や後悔しないための対処法なども紹介するので、樹木葬を検討している人はぜひ参考にしてください。
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樹木葬とは墓石などを設けず、樹木(花木)を墓標として故人を弔う方法です。自然の樹木の下に埋葬するお墓の形式であり、遺骨を自然に還す埋葬形式である「自然葬」の一つに分類されます。同じ自然葬である海や山に遺骨をまく「散骨」とは異なる埋葬方法です。
樹木葬は墓石不要で永代供養が可能であり、掃除などの定期的な管理が必要ないことがほとんどです。年間管理料などの維持費用も不必要なケースが多く、近年注目を集めています。
全国石製品協同組合が行った「お墓を建てた後に後悔したことに関するアンケート調査」(※)によると、樹木葬で「後悔したことがない」と回答した人は8割でした。これは他の墓地形態と比べて高い数値であり、樹木葬を選んで公開する可能性は低いといえます。
※出典:PR TIMES.「一般墓地、永代供養墓、室内墓、樹木葬の種類別に「お墓を建てた後に後悔した事のアンケート調査」を2年ぶりに実施」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000043.000015761.html ,(参照2024-12-28)
樹木葬には主に3種類の墓地タイプが存在します。ここからは、各墓地の特徴を紹介します。
霊園タイプの樹木葬用の墓地は、霊園の一角を樹木葬の専用場所にしています。墓標になる樹木の周りに遺骨を葬るタイプや、美しい草花が植えられた庭園のような場所に遺骨を埋葬するタイプもあります。骨壺のまま埋葬されるケースが多く、一定期間が過ぎると合祀墓に移動して永代供養されるのが一般的です。
庭園タイプは庭園のように美しく管理が行き届いている墓地で、和風の日本庭園やイングリッシュガーデンなどの種類があります。よく手入れされた庭園に埋葬できるため、お墓参りをするたびに季節の植物による風景も楽しめるでしょう。
里山タイプの樹木葬は、山などに葬る方法です。樹木葬の始まりでもあり、生前から自然派志向だった人によく選ばれています。自然の地形や樹木を活用して埋葬する、自然の景観を生かした供養方法です。
既に育っている木をシンボルとする場合もあれば、墓標として新たに樹木を植えるケースもあります。山間部に納骨するので、辺境地にあることも多いです。そのためお参りがしにくいと感じる人もいるでしょう。
公園(都市)タイプは、公園のように整備された墓地に葬る樹木葬です。ゆっくり散歩できるような広い公園の区画に埋葬します。
庭園タイプよりも開放的な雰囲気であることが多く、ベンチや噴水などが設置されているタイプもあります。
公園タイプは都市部に多い傾向があるため、整備された環境を好む人や交通の便が良い場所に埋葬をしたい人に選ばれています。
樹木葬の始まりは1999年頃からといわれており、管理する霊園や寺院によってさまざまな埋葬方法があります。ここからは、樹木葬の埋葬方法の種類と各注意点、後悔しがちなポイントを解説するので参考にしてください。
個別型樹木葬は一般的なお墓と同様に、一つの墓標に対して家族や夫婦など、決まった数の遺骨を葬る方法です。区画ごとに樹木が植えられ、一区画に一本の樹木が設けられます。
遺骨が他の故人と混ざらないように配慮されているため、これまでのお墓の形式に近く、樹木葬に抵抗がある人でも受け入れやすい可能性があります。しかし、樹木の管理が個々で必要になることが多く、管理が大変だと感じるかもしれません。
墓石を立てるよりも安価で済むものの、他の樹木葬よりは費用が高くなる傾向があり、30~100万円が費用の目安です。使用期限が設けられている場合は、期限が過ぎると合祀に移行され、遺骨が取り出せなくなるので注意しましょう。
集合型樹木葬は、一つの墓標に対して複数の遺骨を葬る方法です。骨壺や骨袋などに納めた遺骨を、共有のエリア内に埋葬します。
区画は個別に分けられているため、他の遺骨と混じることはありません。しかし、地下が石室などで区切られていることもあり、「自然に還りたい」「自然に包まれて眠りたい」といったコンセプトで樹木葬を望む場合は、希望とはずれる可能性があります。
また個別型と同様に、管理される期間が契約で定められるのが一般的です。期限が過ぎると合祀に移行され、遺骨が取り出せなくなる点は注意しておきましょう。
費用の目安は20~70万円ほどで、個別型よりは費用を抑えることが可能です。
合祀型(ごうしがた)樹木葬は、最初から他の人の遺骨と一緒に埋葬する方法です。骨壺から遺骨を取り出し、シンボルとなる1本の樹木の下に埋葬します。
遺骨は骨壺に入った状態ではなく、遺骨をそのまま直接土に埋葬するケースもありますが、布袋などに入れるケースも少なくありません。一つの墓標に多くの遺骨を埋葬できるため、費用目安は5~40万円ほどとなり、他の方法よりも経済的負担が少なくて済みます。
合祀型の場合、他の人の遺骨と混ざってしまうため、埋葬後に遺骨を取り出すことはできません。また埋葬場所に目印などがない場合、どこに埋葬したのか分からなくなることがあるので注意が必要です。
ここからは、実際に樹木葬を選んだ方が失敗したと後悔する事例やケースを9つ紹介します。後悔しがちな理由を事前に把握しておくと対策ができるため、早速チェックしていきましょう。
樹木葬は樹木を墓標にするため、自然豊かな場所に位置しているケースが珍しくありません。特に里山タイプの場合、自然あふれる環境を重視した立地なので、公共交通機関ではすぐに行けないところもあるでしょう。
墓地が不便な立地にあると、遺族が高齢になったときにお墓参りなどに行きにくさを感じます。車で行けるところもありますが、足元の悪い山中を歩かなければ辿り着かない墓地もあるので、立地は慎重に検討する必要があるでしょう。
樹木葬を管理する場所によっては、管理が行き届いていないことがあるので注意が必要です。区画や周辺の管理が不十分な場合、想像していたより景観が悪くなり、後悔するケースがあるでしょう。
清掃や手入れの基準は管理者によって異なり、管理が行き届いていないと感じるレベルも個人差があるので、樹木葬を選ぶ際は遺族が管理に問題を感じない場所を選ぶことがポイントです。契約者が手入れをする場合もあるので、事前に管理体制を確認した上で契約を進めましょう。
樹木葬だから自然に還せると考えている場合は、後悔する可能性があるので注意しましょう。骨壺のまま埋葬されたり、集合型樹木葬のように地下が石室などで区切られていたりすると、遺骨を土や自然に還せません。
「自然と一体になれる」「骨が残らない」という希望を持って樹木葬を選んだ場合、希望がかなわないことになり後悔する可能性があります。遺骨を土に還したい気持ちが強い場合は、可能かどうかを確認した上で契約を決めましょう。
本人が樹木葬を希望しても「やはり一般的なお墓に入れたい」と遺族の考えが変わることもあるでしょう。しかし、樹木葬の場合、選ぶ墓地や埋葬の種類によっては、納骨後の取り出しができません。
前述したように合祀型樹木葬では他の人の遺骨と混ざってしまうため、基本的に遺骨の取り出しは不可能です。また個別型や集合型でも契約期間が過ぎている場合は、合祀に移行されるケースがあります。樹木葬の契約を決める際は、返骨できない可能性があることを理解しておきましょう。
個別型樹木葬は一般的なお墓と似た形式であり、基本的に樹木の管理も契約者が行います。樹木は墓石と違って成長を続けるため、定期的な剪定などの手入れが必要です。
お墓参りで毎回手入れが必要であれば、残された遺族は管理が大変になります。管理を負担に感じる可能性があるのなら、管理人側で手入れを行ってくれる霊園を探しましょう。その場合、霊園によっては管理費が別途必要な場合があるので、契約前に確認してください。
1999年頃から始まった樹木葬は、日本では歴史が浅い埋葬方法です。家族や親族からすると今まで考えていなかった埋葬の形なので、樹木葬と聞いただけで反対する場合もあり、トラブルにつながることがあります。
先祖代々からあるお墓に埋葬するのが当たり前だと思っている家族や親族であれば、簡単に受け入れてもらえないことが想像できるでしょう。全員が納得するためには、慎重に話し合った上で決める必要があります。
樹木葬の契約では、予想外の費用に後悔する事例も発生しています。樹木葬は墓石代がかからないため比較的費用を抑えられますが、個別型や好立地の樹木葬では費用が高額になるケースが珍しくありません。
また納骨手数料や銘板への彫刻料、毎年の管理費が発生する場合もあるので、契約する際はしっかりチェックしましょう。墓地が遠方の場合は交通費も考慮してください。
樹木葬は埋葬する場所が比較的小さいため、基本的に一人、もしくは夫婦用が主流です。区画の収容対応人数には限りがあるため、家族全員が同じ区画に入れないことで後悔する場合があります。
家族や親しい友人と集合型の樹木葬に入る約束をしても、かなわないことがあるでしょう。ペットと一緒に入りたい人は、対応しているかの事前確認が必要です。
樹木葬で後悔する方の中には、最終的な遺骨の安置場所を知らないまま契約してしまうケースがあります。樹木葬は集合型でも個別型でも、最終的には遺骨を合祀墓に移動して永代供養となるのが一般的です。
「13年」「17年」「33年」の回忌法要のタイミングで期間設定している霊園が多いため、事前によく確認することが大切です。
また一家に一本ずつ植樹できると思っていたり、集合型や合同葬の場合は「わが家のお墓」という感覚が持ちにくかったりなどの後悔も発生しがちな事例です。
ここからは、樹木葬のメリット・デメリットを解説します。後悔するかが不安な人は、樹木葬に関する知識や理解を深めることで納得のいく答えが見つかるかもしれません。
樹木葬を選ぶことで得られるメリットは主に以下の4点です。
樹木葬は基本的に承継者が不要な永代供養墓なので、管理の負担がありません。墓石が不要で永代供養料も料金に含まれるケースが多いため、一般のお墓よりも費用を抑えることが可能です。
また樹木の成長を楽しめるのも、樹木葬ならではの魅力です。景観に気を使う施設も多くあるので、自然が好きな人はお墓参りや供養が癒しの時間になるでしょう。
続いては、樹木葬を選ぶデメリットを見ていきましょう。
説明した通り、樹木葬の埋葬方法によっては、埋葬後に遺骨を取り出したり移動したりすることができません。
また樹木葬は最初に粉骨を求められる場合があり、別途費用が発生する可能性があります。
自然を重んじる樹木葬では交通の利便性が悪い場所に霊園があることも多く、アクセスの良し悪しに差があることもデメリットです。
樹木葬の認知度は高まっているものの、基本的なお墓参りや法事ができないことで、家族や親族による反発が起きやすいのもデメリットといえます。
加えて前述の通り、樹木葬の埋葬方法によっては自然に還せない場合があります。自然に還したい希望が強い場合は、海に遺骨をまく海洋散骨を行うのも一つの方法です。「小さいわが家のお葬式」では散骨代行プランも用意しています。お墓のいらないご遺骨供養としてご検討ください。
ここからは、樹木葬で後悔しないために事前にできる対処方法を紹介します。
樹木葬で後悔しないためには、霊園の事前見学が必須です。カタログやパンフレットだけで判断するのではなく、埋葬される場所を実際に見ることで、後悔するリスクを軽減できます。
事前見学では以下のポイントをチェックしましょう。
上記の点をしっかりと確認した上で契約を進めましょう。「数量限定」「先着」などで契約を急かされることもありますが、急いで決めると後悔する可能性があるので注意してください。
樹木葬を選ぶ際は、身内や親族とトラブルになるケースが多いため、よく相談しましょう。代々の墓や付き合いのある菩提寺がある場合は、その後どうするかの話し合いも必要です。
自分が樹木葬を選ぶと墓石を用意しなくて済みますが、子どもや孫は自分たちのお墓を作ることを考える必要性が出てきます。残される家族の気持ちも尊重し、全員が納得できる方法を考えることが大切です。
ここからは、樹木葬で後悔しないために、事前の確認事項や注意点を解説します。
樹木葬は埋葬方法や埋葬人数によって、かかる費用が大きく異なります。庭園タイプのような、管理者によって手入れがなされる樹木葬の場合は、維持管理費などの名目で定期的に費用が発生することも珍しくありません。費用の内訳や期間をしっかり確認しましょう。
維持費や手数料などの費用の内訳を確認し、自分や遺族が納得できる内容なのかを入念にチェックすると、後悔をしないで済む可能性があります。
埋葬方法や契約内容、契約期間も、納得できる内容なのかを事前に確認する必要があります。特に以下の点はしっかり把握しておきましょう。
公園・庭園タイプに多く見られる個別型・集合型の樹木葬は、契約期間終了後はほとんどの場合、合祀に移行されます。土や自然に還せないケースもあるため、最終的に自然に還りたい気持ちが強いのか、他人と分けられた空間で管理されたいのかも明確にしておきましょう。
遺族がいるうちは定期的なお参りを望む場合、個別管理してもらえる契約期間もよく確認しておくと安心です。
樹木葬を行っている霊園によっては、一般的なお墓参りの対応ができません。例えば、火気厳禁の霊園では線香やローソクは使用不可です。花立てなどがない場合は花のお供えができない、お供え物もできないケースがあります。里山型樹木葬の場合では山火事を防止のため、ほとんどの霊園が火気厳禁であり、基本的にお参りでは手を合わせるのみです。
確認しないままではお墓参りに行った際に遺族が困惑するため、規則や禁止事項を事前確認して遺族に伝えましょう。
樹木葬では「宗旨宗派不問」と掲載されていても、代わりに檀家になることが条件というケースも存在します。寺院墓地などでの樹木葬の中には、檀家になることが条件の場合もあるので、事前に管理者に確認しましょう。
特に生前契約の場合は、遺骨が納められるまでは樹木の管理料を支払うために檀家になるケースもあります。檀家になるといざというときに頼れる場所ができるなどのメリットがあるものの、後で遺族に対し檀家料や離檀料が発生するため、トラブルにつながる可能性があります。
埋葬後に遺族に過剰な負担をかけないためにも、檀家料の有無をよく確認しましょう。
最後に樹木葬に向いている人の特徴を紹介します。該当している人は、樹木葬を選んでも後悔しない可能性があるのでチェックしてみてください。
豊かな自然に抱かれ、鮮やかに周囲を彩る草木などに囲まれた場所に埋葬されるため、アウトドアや庭仕事が好きだった人はもちろん、自然に還りたい気持ちが強い人におすすめです。
美しい景観を楽しめる霊園であれば、良い場所に眠っている様子を想像しつつ明るい気持ちでお墓参りができるため、重苦しいイメージを払拭したい人にも向いています。
一般的なお墓の場合、身内で代々受け継いで供養・管理をしていくことが習わしとされています。しかし、近年の少子高齢化や核家族化などの問題から、墓を受け継ぐ後継者がいない人も珍しくありません。
永代供養付きの樹木葬を選べば、後継者がいなくても誰にも迷惑をかけずに済むため、お墓の後継者がいないと悩む人にも向いている埋葬方法といえます。
永代供養は遺族や子孫に代わって霊園や寺院などが遺骨を管理し、供養してくれるため、子どもや遺族に負担をかけることがありません。お墓掃除やお墓参りが不要なところも多くあるため、家族が遠方に住んでいる人にもおすすめです。
しかし、全ての樹木葬が永代供養とは限らないため、事前によく確認しましょう。
お墓を新たに建てる場合、永代使用料や墓石代、管理費などで約230~330万円ほどかかるといわれています。樹木葬は埋葬方法にもよりますが、墓石が必要ないこともあり、5~100万円程度まで費用を抑えられます。
一般的なお墓よりもかなり費用を抑えられるため、予算があまりない人にも向いている埋葬方法です。
樹木葬で後悔・失敗しないためには、樹木葬で後悔するケースを前もってよく理解しておくことがポイントです。後悔する理由を把握することで、事前に対策を打てるため、トラブルになるリスクを軽減できるでしょう。
樹木葬を選ぶ場合は下調べを念入りに行い、契約前に確認すべきことはしっかり聞くようにしてください。自然葬にこだわるのであれば、散骨なども検討すると良いでしょう。
葬儀や埋葬方法についてお悩みなら、「小さいわが家のお葬式」にご相談ください。「小さいわが家のお葬式」では散骨などお墓のいらない供養プランも用意しているため、ぜひ気軽にお問い合わせください。
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