記事監修・作成:小さいわが家のお葬式(株式会社SEC)
家族葬は一般葬と異なり参列者が限定されている、故人と近しい人だけで執り行う葬儀のスタイルです。家族葬は規模が小さいため香典返しが必要なのか、お礼状を添えるべきなのか、悩む方もいるかもしれません。家族葬であっても香典返しやお礼状は、香典への感謝の気持ちを伝えるため必要とされています。
本記事では家族葬の香典返しについて、必要性や香典への対応方法、香典返しに添えるお礼状の例文などを解説します。お礼状を書く際の注意点も併せて紹介するのでぜひ参考にしてください。
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一般葬では故人の家族や親族だけでなく、友人・知人や職場の同僚、仕事で関わりがあった方や近所の方など、多くの参列者が参加します。参列者に制限は設けられず、基本的には供花や香典なども断らずに受け取ります。一般葬は故人の家族にとって面識がない人が参列する場合も少なくありません。一方、家族葬は故人とごく親しい仲だった方だけで執り行う葬儀です。
一般葬は参列する人数が多く、形式やおもてなしが重視される傾向があります。一方、家族葬は多くの参列者に対応する必要がないため、落ち着いた雰囲気の中で故人との別れの時を過ごせる点が特徴です。家族葬は費用を抑えやすいので経済的な負担を軽減できます。
香典返しとは参列者からの香典に対して感謝の気持ちを伝えるために返礼の品を渡すことです。香典返しの相場は頂いた香典の3分の1から半分程度の金額です。ただし、親族や目上の方から高額な香典を頂いた場合は、無理に香典の半分をお返しする必要はありません。
家族葬で香典返しが必要な場合の例は以下のとおりです。
● 家族葬に参列した親戚から香典を頂いた場合
● 焼香のみ参列した方から香典を頂いた場合
● 香典が郵送で届いた場合
● 弔問で香典を頂いた場合
それぞれの対応方法を解説します。
家族葬に参列した親戚から香典を頂いた場合、親しい間柄でもお礼の気持ちとして香典返しをしましょう。家族葬でも通常の葬儀と同じように四十九日が明けた後に香典の半分〜3分の1程度の金額の品をお返しします。
香典返しをしたくない場合は、事前に香典は不要だと伝えておきましょう。ただし、不要の旨を伝えていても香典を用意してくれる参列者がいるかもしれません。そのような場合は頑なに断ったりせず、相手の気持ちを汲み取って受け取ることも大切です。
「葬儀に参列できなくても焼香だけはあげたい」と希望する方は珍しくありません。焼香を断るのは失礼にあたるため、特別な事情がない限りは申し出を受けましょう。あらかじめ香典は不要だと伝えていない場合、焼香のみ参列した方からも香典を受け取ることになります。
焼香のみ参加した方からの香典に対しては、後日改めて香典返しを行います。郵送先が分からない場合は香典を受け取ったタイミングで住所を尋ねておきましょう。即日返しを用意しているならその場で渡します。即日返しとは忌明けを待たず、葬儀や通夜の当日に香典返しを行うことです。当日返しと呼ばれる場合もあります。
近年では葬儀で即日返しを選択するケースが増えています。即日返しの場合は香典の金額にかかわらず、誰に対しても一律で同じ金額の品をお渡ししてください。
葬儀に参列できなかった方から現金書留などの郵送で香典が届けられることがあります。香典が届いた場合は、まずは感謝の気持ちを伝えるために連絡しましょう。連絡方法はメールや手紙などの文面ではなく、直接お礼が言える電話がおすすめです。
お金を郵送で送ってくれた方は、きちんと届いているか気になっている場合も多いでしょう。安心してもらうためにも香典が届いた旨の連絡は早めに行うことが重要です。香典が郵送で届いた場合でも通常と同じく、3分の1から半分程度の金額の品をお返しします。
葬儀には参列していないものの、後日弔問に訪れた際に香典を渡してくれる方もいるでしょう。家族葬の際は参列者にとって香典を用意すべきか迷惑になるのか判断が難しい状況です。もしも弔問に来てくれた方が香典を用意していたなら、相手の気持ちを大切にし、受け取っておくのがよいでしょう。
弔問で香典を頂いた場合も通常と同じく、3分の1から半分程度の金額の品をお返しします。忌明け後のタイミングで香典を頂いたら、その日から10日以内に香典返しを贈るのがマナーです。
家族葬で香典を頂いた場合でも香典返しにはお礼状(挨拶状)を添える必要があります。お礼状に記載すべき内容は以下のとおりです。
● 故人と喪主との続柄
● 香典へのお礼の言葉
● 四十九日の法要が終了した旨
● 故人の戒名
● 生前の故人とのお付き合いに対する感謝の気持ち
● 香典返しの品を贈る旨
● お礼を書面で済ませることへのお詫び
● 和暦の日付
香典返しの際は相手の自宅に伺い、直接口頭でお礼を述べるのが正式なマナーとされています。そのため、お礼状には挨拶を略儀で済ませることに関してのお詫びを記載しておきます。香典返しのお礼状の文面は宗教や宗派によっても異なるため、内容がふさわしいものになっているか、送付する前には確認が必要です。
家族葬の香典返しに添えるお礼状の文面は宗教によっても異なります。ここでは仏式・神式・キリスト教のお礼状の例文を紹介します。なお、ここでは横書きで文章を作成していますが、実際のお礼状は縦書きで書くのが基本です。
仏式の香典返しに添えるお礼状の例文は以下のとおりです。
謹啓 先般 亡父〇〇(故人の名前)儀永眠の際には つきましては感謝の気持ちを込めまして心ばかりの品をお届けいたします 本来であればお目にかかり御礼申し上げるべきところではございますが 謹白 |
故人の戒名がある場合はお礼状の文中に含めます。戒名とは仏の世界における故人の名前とされ、仏式の葬儀の際にはつけられることが一般的です。ただし、仏式であっても宗派によっては戒名がなく、法名や法号がつけられる場合もあります。
神式の香典返しに添えるお礼状の例文は以下のとおりです。
謹啓 先般亡父〇〇(故人)の帰幽の節には つきましては偲草の印として心ばかりの品をお贈りいたします 早速拝眉の上御礼申し上げるのが本意ではございますが 謹白 |
神式の葬儀の場合は、故人が亡くなってから50日後に執り行われる五十日祭が忌明けとなります。また、神式では香典返しではなく、偲草(しのびぐさ)という呼び方が用いられます。偲草には「故人を偲ぶ気持ちを品物に代えて」の意味合いがあります。
キリスト教の香典返しに添えるお礼状の例文は以下のとおりです。
謹啓 先般 亡母〇〇(故人)儀 昇天(召天)に際しましては 本来であれば拝趨の上御礼申し上げるのが本意ではございますが 謹白 喪主〇〇(自分の氏名) |
キリスト教式のお礼状では使われる用語が違っています。例えばカトリックでは昇天、プロテスタントでは、召天が用いられます。また、仏式の法要に該当する行事は、カトリックでは追悼ミサ、プロテスタントでは召天記念礼拝と呼ばれます。
無宗教の香典返しに添えるお礼状の例文は以下のとおりです。
拝啓 先般亡父〇〇(故人)永眠に際しましては 故人に賜りました御厚誼に心より感謝申し上げます つきましては供養のしるしとして心ばかりの品をお届けいたします 本来であれば拝趨の上御礼申し上げるのが本意ではございますが 敬具 |
無宗教のお礼状に決まった形式はありません。仏式の法要や神式の五十日祭、キリスト教の追悼ミサや召天記念礼拝などのイベントも無宗教の場合は行われません。
家族葬の香典返しに添えるため、お礼状を書く際には以下の注意点があります。
● 忌み言葉を使わないように注意する
● 句読点は使わないようにする
● 頭語・結語を用いる
● 宗教によっては使ってはいけない言葉がある
● 便箋・封筒にも決まりがある
それぞれのポイントを詳しく解説します。
香典返しに添えるお礼状では、忌み言葉を使わないように注意しなくてはなりません。重ね言葉や続き言葉、生死を直接表す言葉、死や苦しみを連想させる言葉などが忌み言葉に該当します。
重ね言葉の例 | ● いよいよ ● いろいろ ● くれぐれも ● さまざま ● しばしば ● たびたび ● ときどき ● ますます ● わざわざ |
続き言葉の例 | ● 今一度 ● 追って ● 重ねて ● 繰り返し ● 続いて ● 引き続き ● 再び |
生死を直接表す言葉の例 | ● 死亡 ● 急死 ● 生存中 |
死や苦しみを連想させる言葉 | ● 褪せる ● 忙しい ● 痛み ● 衰える ● 枯れる ● 消える ● 切る ● 壊れる ● 去る ● 倒れる ● 散る ● 離れる ● 冷える ● 滅ぶ ● 病む ● 別れる |
四や九の数字は、音が死や苦を連想させることから可能な限り避けたほうがよいとされています。ただし日時を表すものは構いません。
香典返しのお礼状を書く際は「。」や「、」などの句読点を使わないことがマナーとされています。文章が長くて読みにくくなるようなら、区切りのいい部分で空白を入れましょう。
お礼状で句読点を使わない理由は、葬儀や法要が滞りなく済むように文を区切る句読点を用いないためともいわれています。昔は文章に句読点を用いる習慣がなかったため、その名残が残っているのも一つの説です。特に年配の方にお礼状を送る際は、句読点を使わないように注意しましょう。
お礼状に限らず、正式な手紙では頭語と結語を用います。頭語は「こんにちは」にあたる言葉で、手紙の冒頭に書きます。結語は「さようなら」にあたる言葉で、頭語に対応したものを用いるのが一般的です。手紙の宛先や状況で適切な頭語・結語は異なります。
【一般的な手紙で用いられる頭語・結語の例】
頭語 | ● 拝啓 ● 拝呈 ● 啓上 |
結語 | ● 敬具 ● 敬白 ● 拝具 |
【改まった手紙で用いられる頭語・結語の例】
頭語 | ● 謹啓 ● 恭啓 ● 粛啓 ● 謹白 ● 謹呈 |
結語 | ● 敬具 ● 謹言 ● 謹白 ● 頓首 ● 敬白 |
香典返しに添えるお礼状で、頭語・結語で迷う場合は、頭語に「拝啓」、結語に「敬具」と記載しておきます。
宗教や宗派によって、それぞれ使ってはいけない言葉があります。
仏式のお礼状で使ってはいけない言葉の例 | ● 浮かばれない ● 迷う ● 天国 ● 冥福 |
神式・キリスト教式のお礼状で使ってはいけない言葉の例 | ● 成仏 ● 供養 ● 冥福 ● 往生 |
仏教でも宗派によって使ってはいけない言葉が異なるため注意が必要です。基本的に神式・キリスト教式のお礼状には、仏教用語を書かないよう注意する必要があります。また、神道では永眠、キリスト教では逝去という言葉も避けるべきとされます。思わぬ言葉が使ってはいけないものに該当する場合もあるため、お礼状を書く際には宗教に合わせた例文を参考にしてください。
お礼状を郵送する際の便箋や封筒にも決まりがあります。お礼状には通常の便箋ではなく、奉書紙という罫線がない便箋が用いられます。
お礼状を書き終えたら、縦に重ね折りして封筒に収めます。便箋も通常のものではなく、奉書封筒を使用します。郵便番号を書くための欄が印刷されていない、白の封筒でも代用可能です。
ただし、二重封筒は避けるべきとされています。二重の構造が不幸が重なるという連想につながる可能性があるためです。封筒には封をせず、そのままにしておきます。封筒の表には「ご挨拶」と記入し、喪主の氏名を裏面に記載します。
家族葬も一般葬と同じようにお礼の気持ちを伝えるため、香典返しやお礼状の準備が必要です。頂いた後の香典返しや、お礼状の書き方などには決まりがあります。正しい作法やマナーを知っておけば、気持ちの行き違いやトラブルなどを防止できるでしょう。
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